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2017/01/10グローバル化する事業活動と日本の国際紛争解決法制の整備 ―急がれる「日本国際仲裁センター」の設立―⑨

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9. むすび

 

既述のごとく国際経済取引を円滑にするためには、その紛争解決方法を整備することが不可欠である。東南アジア諸国では国際仲裁センター等を整備し、自国を国際紛争解決センターにし、それに伴い多数の関係者が自国に出入りすることの経済効果を得ることも目指している。

 

経済大国といわれている日本はハードの面(物的な箱物の整備)でも、ソフトの面(仲裁促進法制、優秀な仲裁人・代理人の育成、情報の収集等)でも著しく遅れているのが現状であるが。2020年には東京でオリンピック・パラリンピックが開催され、スポーツ仲裁も必要となる(注27)。しかし、我が国の官民あげての協力があれば諸外国に追いつき追い越すことも不可能ではないと思われる。関係者間の建設的な議論と迅速な対応が望まれている。

 

 

(注27)スポーツ仲裁に関しては、小川和茂「スポーツ仲裁」、法律時報87巻4号31頁参照

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